新しく購入するカメラの候補として「CANON EOS-6D MarkII」を検討したことが今回の話の始まりです。
旧機種のEOS-6Dを使っていますが、機動性があって画像も綺麗なので新機種の「EOS-6D MarkII」にはとても期待していました。
しかし、調べていくうちに残念ながら「EOS-6D MarkII」を購入しませんでした。
それはなぜでしょうか?
多少、難しい言葉も出てきますが理解すると、カメラ選びが劇的に変わるので最後まで読んでくださいね!
低感度のダイナミックレンジが狭い
仕事で使用するのでカメラを購入する時は念入りに調べてから購入するのですが、その際に必ず見るページがDP REVIEWです。
英語のサイトなのである程度、英語がわからないと難しいですが情報量も多く、記事内容はとても信頼できます。
DP REVIEWのCanon EOS 6D Mark II Reviewに長所と短所がまとめられていました。
もちろん、新機種なので長所はたくさんありますが、僕が気になったのがこの部分です。
ダイナミックレンジ
簡単に説明すると表現できる明るさの範囲です。
僕はカメラを選ぶ際、ダイナミックレンジを重要視しています。
なぜかというと適正露光と言われる露出で撮影しても写真には表現できないゾーン(RGBでいうと0以下や255以上)があります。
そのゾーンが仕事の撮影だと、どうしても必要なんです。
撮影後、RAWデータを現像で調整しますよね。
ダイナミックレンジが狭いというのは、その調整幅が狭くなってしまいます。
その上、低感度でのダイナミックレンジが狭いのが致命的です。
なぜかというと高感度にするとノイズが出たり階調が滑らかでは無くなってしまうので可能な限り、感度を上げずに撮影します。
画質にこだわっているから低感度にしているのに、低感度のダイナミックレンジが低いというのは厳しいですね。
さらにDP REVIEWの別の6D Mark IIレビューページを読み進めていくと、もっと衝撃的なタイトルが目に飛び込んできました。
衝撃的なタイトル
ざっくり訳すと「EOS-6D Mark IIのダイナミックレンジは最新のAPS-Cサイズのカメラより劣る」
これはなかなか衝撃的タイトルですよね。
フルサイズだし、決して安くない価格なのでAPS-Cサイズのカメラより劣るのは問題です。
ちょっとオーバーすぎるタイトルとも思ったのですが、様々なテスト結果を見ていくと納得するしかありませんでした。
Raw DR:Exposure Latitude(露出寛容度)
Nikon D750との比較。
D750はフルサイズのカメラで2014年発売です。
6D MarkIIの画像を見たら一目瞭然ですがノイズが出まくりですね。
2014年に発売されたカメラより劣っています。
つまり、6D MarkIIで撮影した写真をRaw現像時に増減感することは無理っぽいということです。
Raw DR:ISO-inbariance(ISO不変性)
ISOの不変性とは同じ露出になるように補正をかけたものです。
他のカメラと比べて強度の高いレベルでのショットノイズの多さがよく出てます。
ISO200の画像を現像時に5絞り増感(強度)した場合、同じ露出のISO6400よりノイズが多いのは理論上、当たり前です。
問題は他のカメラのテスト結果と比べて強度の高いレベルでのショットノイズが多いということです。
つまり、6D MarkIIのダイナミックレンジが狭いという弱点があるので、強度の高いレベルでは電気的に無理な処理をしているという事がわかります。
EOS-6D Mark IIを買う?
様々なテスト結果を見てEOS-6D Mark IIは買わないことにしました。
ちなみに今回の内容はJpegメインで撮影される方は全く気にしなくてもいい話です。
仕事だとRawを使わないといけないケースがあるので、ぼくは買わないだけです。
ある意味、特殊な使用方法だということを認識してください。
もちろん最新機種ですので通常の撮影では長所もたくさんあります。
長所をまとめてみると高感度が得意な2600万画素センサー搭載。
バリアングルモニタでタッチ操作ができ、防塵防滴等にも対応しているフルサイズデジタルカメラ。
そして、最近は価格が下落傾向です。
この価格ゾーンで、これだけの機能が付いているカメラが購入できるなら買っても損はないと思います。
何度も言いますが、Jpegメインの人には、とても良いカメラです。