ライカから35mmモノクローム専用フルサイズレンジファインダーカメラ「M10モノクローム」が2020年1月25日に発売されると発表がありました。
市場想定価格は115万円前後と想定されます。
今回の記事では「M10モノクローム」の特徴と現行機種「M MONOCHROM (TYP 246)」と比較します!
「M10モノクローム」の特徴
ディテールに至るまで緻密に再現
「ライカM10モノクローム」は、M型カメラの中でも特別な存在感を示しています。
新開発のイメージセンサーは、グレースケール記録専用として設計されており、4000万画素の圧倒的な画質で高精細に描写します。
カラーフィルターを省いて、光の透過を妨いだりゆがみの原因となるガラスやフィルターの層を最少に抑えています。
クラシックなレンジファインダーカメラにも関わらず、ライカM10モノクロームはノイズが低減してきめ細やかな描写を実現しています。
ISO感度域はISO 160~100,000と広く、ダイナミックレンジも非常に広いため、コントラストが強く、ムラのある光の中での撮影でも、光と影の領域をはっきり描写できます。
控えめなデザイン
「ライカM10モノクローム」は、視線を集めやすいライカの赤いロゴはつけずにトップカバーの刻印も目立たないように表記するなど、とても控えめなデザインになっています。
文字の刻印にも色を付けないことで、本モデルのモノクローム特性をさらに際立たせています。
カメラのシャッター音も控えめなので、他のカメラでは目立ってしまうような状況下でも撮影することができます。
「ライカM10モノクローム」は主張しすぎない控えめな存在感で、周囲に溶け込んで注意を引くことなく被写体を捉えられます。
信頼できるパートナー
「ライカM10モノクローム」は、高品質の素材と精巧なエンジニアリングを活かしながら、熟練のスペシャリストが手作業で丁寧に作り上げています。
カメラのトップカバーとベースプレートは無垢の真鍮から削り出されており、型打ちや成形作業は行われていません。
「ライカM10モノクローム」は過酷な状況下でも撮影することができる優れた堅牢性を備えています。
「M10モノクローム」と「M MONOCHROM (TYP 246)」の違いをピックアップ
M10モノクローム | M MONOCHROM | |
---|---|---|
有効画素数 | 4089万画素 | 2400万画素 |
撮像素子 | 24×36mmモノクロ専用CMOSセンサー | 23.9×35.8mmモノクロ専用CMOSセンサー |
記録画素数 | 7864×5200 | 5976×3992 |
シャッタースピード | 1/4000~16分 | 1/4000~8秒 |
ISO感度 | ISO 160~100000 | ISO 320~25000 |
ファインダー倍率 | 0.73倍 | 0.68倍 |
モニター | 3.0型約100万ドット | 3.0型約92万ドット |
寸法(幅×奥行×高さ) | 約139×38.5x80mm | 約138.6×42×80 mm | 重さ | 約660g | 約680g |
プロ写真家が見た「M10モノクローム」
2015年に発売された「M MONOCHROM (TYP 246)」と比較して、イメージセンサー系が大きく進歩しています。
約4000万画素のイメージセンサーを搭載していますが、単純にスペックだけでもトップレベルの性能です。
さらに「M10モノクローム」も「M MONOCHROM (TYP 246)」もモノクロ専用のイメージセンサーのため、1画素が出力画像1ピクセルとして描写されるので、すごい解像感、豊かな階調を表現できるはずです。
モノクロ専用イメージセンサーがなぜ、すごい解像感、豊かな階調を表現できるかを簡単に説明します。
みなさんが使っているデジタル一眼レフやミラーレスなどはカラーで撮影できます。
でも、実はイメージセンサーは光の強さを記録することができても、カラー情報を記録はできません。
そこでイメージセンサー1画素ずつにRGBのどれか1色のカラーフィルターを取り付けています。
つまり、同じ4000万画素でも「M10モノクローム」に比べて1/3の表現力です。
ただ、カメラや現像ソフトで補完されるため、出力される画像は4000万画素のデータです。
そうは言っても、補完されているデータとは比べ物にならない表現力があることは間違いありません。
体感的には中判デジタルカメラと同じレベルの表現力があるのではないでしょうか。
「M10モノクローム」はスナップ撮影がメインになるカメラですが、例えるとフェラーリで狭い道を走るようなものです。
暴力的とも言えるスペックから表現される写真にはワクワクしますが、やはり撮影する人を選ぶカメラです。
高画素のカメラではピント合わせ、ブレなく撮影する(かなり拡大してわかるレベルでの)には知識・技術が必要ですが、さらにレンジファインダーということが難易度を上げています。
でも、誰でも使える優等生的カメラがほとんどのいま、こんなに挑戦しがいのあるカメラを出してくれたライカには本当に感謝です。
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引用はすべて「ライカ」公式サイトより